エルサレム旧市街の中で、ユダヤ教地区はとりわけ特別な意味合いを持つ地区かも知れない。
紀元前にダビデ王によってイスラエル民族の都として成立したエルサレム。その歴史的背景を考えると、このユダヤ教地区はエルサレムの最も古い「基礎」という見方もできるだろう。

厳重なセキュリティーをくぐりしばらく歩くと、ユダヤ教徒の聖地である嘆きの壁が見えてくる。すぐ隣に岩のドームが見える。それもそのはず、嘆きの壁はもともとユダヤ教のエルサレム神殿の聖なる壁。それを壊してイスラム教徒が岩のドームを建立したのだ。

世界中のユダヤ教徒が昼夜を問わず祈りを捧げる。中でもとりわけ目に付くのが超正統派(ハレーディ)と呼ばれる人々だ。
超正統派の人々は皆黒いコートに口髭といういでたち。しかし彼らは何故、昼夜問わずこの壁の前で祈ることができるのか。
驚いたことに、この超正統派の人々の仕事とは「祈る」こと。
彼らには徴兵制は免除され、税金は課税されず、おまけに生活費は政府支給。
公務員みたいな存在なのだ。

このような優遇は、近年他のユダヤ人からも不公平だとして、国内の論争になっている。

超正統派の子供たちは、同じく多くの優遇措置で保護され、次世代の信仰継承者として育てられる。
相次ぐ迫害の歴史をその都度克服し、強固な結束を保持してきたユダヤ教。
その信仰の保全のシステムを垣間見た気がした。






























